バイト先に毎日来るお客さんが何人かいて、捉え方によってはネカフェ難民と呼ばれる人だと思います(僕は常連さんと呼んでましたが)。
そのうちの一人のおじさんと仲良くなったので、ネカフェ難民の生態が気になる人のためにどういう人だったのか紹介します。
- ネカフェ難民のおじさんについて
- なぜネカフェに泊まるのか
- ネカフェ難民のその後
この3つを紹介します。
ネカフェ難民のおじさんについて
その人は大野さん(仮名)といって、60手前のおじさんでした。頭がハゲていて前歯がないので老けて見えてましたが、元気でハキハキした性格で、ほとんどの店員と仲がよかったです。
僕も人見知りでお客さんと話すような性格ではないですが、大野さんとは仲良くなれました。それくらい気さくで話しやすい人だったんですよね。
大野さんは普段日雇い派遣で仕事をしています。県内県外問わず、結構遠い現場でも交通費が出るからといってシフトに入るような人でした。
大野さんはいつも「派遣はやりたい仕事をやりたい日にやればいいから気が楽だよ」と言っていて、決してネガティブなことを言うことはなかったです。
強がりなのか本当にそう思っているのかは未だに知りませんが、本人は結構楽しそうだったのでどっちでもいいですね。
ある日僕がバイト中にお客さんとトラブルになったとき、大野さんは優しく励ましてくれました。この話は別の機会で話しますが、年の功というか、人生の先輩としてトラブルに戸惑う僕にアドバイスをくれたんです。
それ以降僕は大野さんに対して恩を感じ始め、大野さんに特別にブースを予約してあげるという店舗の規約違反をゴリゴリ犯してました。大野さんはお礼に弁当を僕に渡してくれてたので、買収されてる感が半端なかったです(笑)
ネカフェ難民なぜ漫画喫茶に泊まるのか
大野さんはネカフェ暮らしが気に入ってるようでした。本人曰く、掃除が苦手でここ(ネカフェ)なら毎日掃除しなくていいからと言う理由で毎日泊まっていました。
ちなみに僕のバイト先のネカフェは深夜の長時間パックはかなり安い部類で、2000円以下で1泊できるほどの安さでした。月6万以下で生活できるので、コスパはかなりいいと思います。
最近ではビジネスホテルに泊まる人も多いので、ホテル暮らしをするほどの余裕はない人がネカフェ難民を選ぶと言うケースもあるようです。
ニュースとかメディアで報じられるネカフェ難民はまさに社会の底辺で、アパートを借りる余裕がない人という印象ですが、大野さんは好んでネカフェ暮らしを選んでるっぽいです。ただしそれはあくまで表向きで、本当はお金に困っていたのかもしれませんが。
ネカフェ難民のその後
最終的に僕のアルバイトしていたネットカフェは近くに快活クラブができたことで売上が急落し、潰れてしまいました。
この話を大野さんに話すととてもショックを受けていて、別のネカフェに行き始めたという話を聞きました。大野さんは僕含めバイトリーダーなど多くの店員を買収しており、自分が快適に過ごせる環境を長時間かけて構築していたのですが、それが崩れて一からやり直しになることを嘆いていました。
ネカフェ難民と聞くとヤバい人をイメージする人が多いと思いますが、生き生きとしてて毎日楽しそうな大野さんを思い出すたびに、一般的なイメージとのギャップでちょっと違和感を覚えます。
もちろん病気になったり体壊したり、怪我したらどうするんだという意見もありますが。生命力強そうなので大丈夫かもしれません(ちなみに大野さんは野菜をほとんど食べない人でした)。