大宮ネットカフェ立てこもり事件の犯人の動機とは【考察】

どうも。元インターネットカフェ店員のmuraです。

今回は2021年6月17日に起きた事件である、大宮ネットカフェ立てこもり事件について、

  • 事件の概要
  • 完全個室のネットカフェにおける問題点
  • 犯人の動機は何なのか

など、事件に関する疑問や真相を執筆時点で判明している情報をもとに解説します。

動画でもサクッと解説しています!

目次

大宮ネットカフェ立てこもり事件の概要

2021年6月17日、埼玉県さいたま市大宮駅近くのインターネットカフェ「マンボープラス 大宮西口店」で起きた”立てこもり事件”です。

完全個室タイプのブースにいた利用客が女性店員を人質にして立てこもり、事件発生からおよそ32時間後に警察が容疑者を確保、人質の女性は無事に保護されました。

30時間以上容疑者は一度もブースを出ることなく、金銭の要求等もなかった上に、ブースは個室内が見えない構造なので、警察はただ様子見を続けるほかなかったのですが、30時間が経った頃に容疑者から「寝る」「休む」と言われ、その2時間後に警察が突入し、身柄が確保されました。

犯人の動機は不明なまま

この事件の一番謎な部分は、「なぜこんなことを犯したのか」という”動機”です。

容疑者と女性店員は面識はなく、金銭の要求等もなかったことから、最後まで動機が不明のまま事件が解決してしまいました。

私は最初この事件を知って「動機なんてないだろう」「どうせ衝動的な犯行なのでは?」と思ってましたが、鍵穴に細工をしたり、複数の凶器を持っていたりして、さらに犯行前日に一度来店して店内を下見?していることから、計画性があった可能性が示唆されています。

完全個室型ネットカフェの問題点

立てこもり事件が起きた現場であるネットカフェですが、事件が長引いた原因でもあるいくつかの問題点があります。

最大の問題点は、個室内が見通せないこと。そして鍵が細工されて外部から扉を開けることができないことです。

一般的に半個室タイプと言われる、しきりがあるだけで天井や床が空いているブースであれば、立てこもり事件が起きても中の状況を見通せる上に、警察の突入難易度も高くないので解決しやすいです。

しかし今回のマンボープラス大宮西口店は、鍵付き完全個室・広さは3畳程度・防音という外部から遮断され切った空間でした。

結果的にこのタイプの部屋は被害者の安否が確認できないため、警察はただ交渉を続けて容疑者を刺激しないように様子見をするしかありませんでした。

風営法の規制について

「こういう個室って風営法の規制を受けるのでは?」と思うかもしれませんが、ネットカフェはあらゆる工夫をして規制を逃れています。

個室の内部が見通せない、5平米以下の個室、飲食物の提供がある、といった条件に該当すれば風営法の届け出が必要となり、午前0時以降の営業は不可となります。

完全個室のネカフェは飲食物を提供していない上に、5平米以上の個室で規制を逃れているというのが現状です。内部が見通せるかどうかは明確な基準がないようで、店舗によって対策しているかどうかは全然違うようです。

ネットカフェが行う犯罪防止の取り組み

多くのネットカフェ運営会社が加入している日本複合カフェ協会では、犯罪防止の取り組みの一環として、本人確認書類の確認と会員証の発行を義務づけるようにしています。

東京都は条例で定められているため、パソコンを使う場合は必ず身分証の確認が必要ですが、東京以外ではその義務はありません。

今回事件が起きたお店のマンボーは複合カフェ協会に加盟していないため、身分証の提示なしでお店を利用できます。

今回のような犯罪を防ぐためにも、お店側が身分証提示の義務化を行うか、条例で規則を設けるかしないと変わらないんじゃないかなと思います。

インターネットカフェには色んな人がいる

ここからは僕の話になるのですが、僕がアルバイトしていたネットカフェはその地域で最安値レベルの安さだったので、ほぼ難民レベルの人や他の店舗で出入り禁止をくらったような素行の悪いお客さんもいました。

女性店員にセクハラをしたり、店内を裸で歩いたり、お店の備品をぶん投げて壊したり、本当に変な人がたくさんいます。経済状況だけで人の価値が決まるわけではないですが、危険な行動を犯す人は貧しいことが原因であることが多いです。

今回の容疑者も無職で所持金がほとんどなかったということなので、もしかしたら貧しさによって正常な判断ができなくなり、おかしくなったのかもしれません。

僕はネカフェ店員を辞めた今でもお客さんとしてたまにネカフェを利用しますが、やっぱり色んな人がいるなーと今でも思います。

容疑者は過去に犯罪歴がある

週刊誌が報じた内容によると、2018年に強制性交未遂と強盗致傷で逮捕歴があり、事件のおよそ1週間前である6月10日にも、パパ活で知り合った女性を監禁・暴行・窃盗をしていたとのことです。

警察にはただの男女トラブルで済まされてしまい、逮捕に至らなかったという経緯があるようです。あくまでも憶測ですが、もしかするとこの容疑者は常習的に女性に対して監禁や暴行を繰り返していたのかもしれません。

まとめ:動機のない計画的犯行

今回の事件は動機が不明なままですが、なんとなく僕は「特に動機なんかなかったんじゃないかな」と思っています。

そもそも一人で立てこもり事件を完遂するのはほぼ不可能ですし、警察に対して特に要求がなかったことからも、何か目的があるようには思えません。

個人的に犯人は「鬱屈とした現状をぶち壊したい」という人が起こした事件なのかなという印象です。

そして最後に、非常に残念なのは、女性店員が非常に怖い思いを32時間もし続けたことです。

女性店員は容疑者のブースに呼ばれ、帰り際に首を掴まれ拘束され、ナイフを持った容疑者と3畳の空間に32時間も神経をすり減らして過ごし続けたわけです。何も大きな怪我はなかったとはいえ、人生で後にも先にもこれ以上の恐怖はないと思います。

いちネカフェ好きとして、このような事件がもう起きないことを願うばかりです。それでは。

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